農家・育種家の皆様へ

当園は伊豆のアジサイの保護と利用を推進する為に設けられています。
そのために、希望者(個人を除く)に対して基本的に無償で挿し穂を譲ります。

生産者・法人・グループで、当園にあるアジサイの生産・販売を希望する方はお問い合わせ下さい。
ただし、一品種を多数の方に譲ることはしませんので、ご希望に叶えられない場合もあります。
品種登録をご希望の場合は、他の人が利用できなくなるのでご相談ください。

育種家の方は希望のアジサイをご連絡ください。
開花時に来ていただければ、花でも可能です。

公園・植物園等の公営・非営利団体の方は、伊豆のアジサイの利用目的や計画をお知らせ下さい。
伊豆のアジサイのコーナーを設け、保存も兼ねての計画を歓迎します。


連絡先
 413-0232 静岡県伊東市八幡野1156
 城ヶ崎文化資料館
 平澤 哲
 電話: 0557-54-0959
 Fax: 0557-54-1478
 E-mail: h-tetu@cameo.plala.or.jp


当ホームページで紹介しており、すでに命名、販売されているアジサイ

伊豆の華:ガクアジサイの八重咲き・細弁、日本・アメリカ等で販売されている。飯田岳美氏発見。自宅より犬の散歩で海岸を歩いた時に、遊歩道の脇で咲いている八重咲きのガクアジサイ(伊豆の華)を偶然に見つけ、枝を自宅に持ち帰る。その日の夕方、私が飯田氏の家の前を通ったときに、飯田久氏よりそれを見せられ、その後の「城ヶ崎」発見のきっかけとなりました。遊歩道の直ぐ横で、常緑樹の根元に樹高1m強の株が、少し離れた海側に同じ花の同じ大きさの株がと二株に分かれていました。海岸の崖の直ぐ上で、岩に腐葉土がたまったところですので、大きく育たないようです。
飯田岳美さんは国内外で活躍した動植物園のプロフェッショナル飯田久氏の長男、農大卒業後ベルギー・英国(キューガーデン)で研修、横浜にある英国連邦軍人墓地での勤務後、北陸の県立植物園の設立に尽力する。

城ヶ崎:ガクアジサイの八重咲き、日本・アメリカ等で一般的に普及している。平澤哲発見。伊豆の華の自生を確認するために、海岸を調査中に遊歩道の谷間、山側の数m入った場所で見つける。落葉樹の下なので2mを越す枝の少ない株が二つに分かれていた。発見後、2年間は周囲を下刈りしましたのでより大きく、元気でしたが、その後、近くの松が枯れ周囲の木が大きく育つことにより、日が差さなくなり、枯れてしまいました。
御殿場農場より販売した苗が元となり繁殖されたものと思われます。

伊豆の華と城ヶ崎の命名、販売
伊豆の華と城ヶ崎の枝が、発見後直ぐに飯田久氏(岳美氏の父)より御殿場農場と伊豆海洋公園に届けられました。御殿場農園からはそれ以前より八重咲きのガクアジサイを欲しいと飯田氏に話があったと聞いています。枝を送る前に、名前の件で相談があり、どちらかに城ヶ崎を入れてもらおうとのことで、了解しました。翌年には御殿場農園のカタログにより、大きい方を「城ヶ崎」、飯田岳美氏の小輪を「伊豆の華」と命名し販売を始めました。
ヤマトアジサイ(古代紫):テマリ咲きのガクアジサイ。古くより庭で栽培されるアジサイに似る。平澤哲発見・山本武臣氏命名、日本あじさい協会会報第8号をご覧下さい。
コリンマレーアジサイ図鑑(2009年6月)、アジサイ百科(川島榮生著、2010年6月)に掲載
山本武臣氏は前日本アジサイ協会会長、アジサイ研究家、アジサイに関する著書多数。
城ヶ崎発見の次の年、遊歩道から浜へ降りる谷間で2mを越し頭の上で青色のテマリ咲き(ヤマトアジサイ)の花を沢山咲かせていました。2〜3メートル海側に同じ花、同じ大きさの株があり、それから数mのところには別の花と思われる少し小さな株のテマリ咲きが咲いていました。現在は、城ヶ崎と同様松くい虫の被害でクロマツが枯れた後、周囲のイヌビワやヤツデ等の木が大きくなり、ヤマトアジサイの姿は見えず、一番海側のテマリ咲きがかろうじて生きながらえている状況です。
平成21年より種苗会社から販売がされています。

ヤマトアジサイについては、故山本武臣氏より、城ヶ崎海岸で本当にテマリ咲きアジサイを見つけたのか、電話で問い合わせがありました。その時に、確実に自生しており、海岸の谷間に2メートルを超える大きな株が二つ並び、頭の上でたくさんのテマリ咲きの花を咲かせてみごとでした、との内容を話しました。また、伊豆の華・城ヶ崎の発見者についても質問があり、伊豆の華は飯田たけみさんが発見者でありその時の経緯を、城ヶ崎は私ですと伝えました。最後に、飯田たけみさんの名前の漢字がわからなかったので、飯田さんの電話番号を伝え、確認してくださいとのことで終わりました。後日、一関観光協会発行の「日本のアジサイ」に飯田岳美氏が発見との記載がありましたので、電話で漢字の確認をしたものと思われます。
ちょうどアジサイの開花期にお電話をいただき、花を見たいとのことでしたので、我が家で開花した枝をお送りし、確認していただきました。
 上記のうち伊豆の華と城ヶ崎・Shamrockは、日本・アメリカ・ヨーロッパで栽培され、海外の専門書等にも写真つきで紹介されています。
ヤマトアジサイ(別名:古代紫)は、2009年に国内で販売が始まり、海外の本でも紹介されました。


命名されたが、まだ販売されていないアジサイ
磯笛(アメリカではShamroch):ガクアジサイの八重咲き、アメリカでは販売されている。平澤哲発見・日本名は平澤哲(2009年)、英名はCorinne Mallet命名
城ヶ崎と伊豆の華との中間の花型、より深い色、後半に形が崩れにくい。
日本あじさい協会会報第22号(2009年9月)、アジサイ百科(川島榮生著、2010年6月)に掲載

Corinne Malletさんはフランスのアジサイ研究家、広大な庭園に見本園を開設している。
Corinne Malletさんとの出会い
ある夜、近くの農家でお母さんが民宿を経営している友人より電話があり、「外人が泊まっているが、言葉がわからないので助けてくれ」とのことで、さっそく妻と二人ででかけてみました(私は英語がまったくわかりませんが、妻は少し話せるようです)。フランスから来た女性で、日本にアジサイを調べにきたが、どこに行ったら見れるか教えて欲しいとの話でした。伊豆に来たからには、ガクアジサイを見たいのだなと思い、また、自生地だけを教えても変った花は見つけられないことがわかっていましたので、次の日に私が案内することに決めました。
全長6kmの予定で朝出発し、自生地の様子や変った花を見てもらいました。何度も野生のガクアジサイですか、と質問された姿を印象深く思い出します。この日は彼女の体調が思わしくなく、途中で帰宅し、我が家に植えたガクアジサイを見ていただきました。
次の年にも彼女がご主人と共に来日した時には、反対側より海岸に入り、少し詳しく見ていただきました。この時は、まだ城ヶ崎やヤマトアジサイが枯れる前で、それらが野生で育っていた姿をみることの出来た数少ない一人です。
この時に持ち帰った枝は、城ヶ崎・伊豆の華・シャムロック・ヤマトアジサイ・飯田宅の生垣から白花(ヤマアジサイ?)など。
磯万度(いそまんど):ガクアジサイのテマリ咲き、平澤哲発見、2009年に命名
ヤマトアジサイより女性的な花型のテマリ咲き。段咲きになりやす縦長に咲くことがある。大きく咲く花は4〜5個の花房が合わさった形となりやすい。城ヶ崎海岸のアジサイとしては早咲き。
ヤマトアジサイ発見の翌年、400m南西側で3株のテマリ咲きを見つけた。それらの真ん中の株で、最も個性のある花です。
また、近くの岩からいくつかの実生が生え、その中からテマリ咲きも見つかっています。
日本あじさい協会会報第22号(2009年9月)、アジサイ百科(川島榮生著、2010年6月)に掲載
 磯の滝(いそのたき):ガクアジサイの絞り咲き、平澤哲発見、2009年に命名
ガク片中央に一本の白い筋が入る絞り咲き。はっきりとわかる白線であり、安定してほとんどのガクが絞りとなる。
 磯しぶき(いそしぶき):ガクアジサイの絞り咲き、平澤哲発見、2009年に命名
ガク片に白い線と斑紋が入る絞り咲き。今まで見た絞り咲きの中でもっとも大型、ガクの変形が少ない。
城ヶ崎海岸は富戸(ふと)〜八幡野(やわたの)〜赤沢(あかざわ)の3集落にわたり続いています。
八幡野以外でもいくつかの変わったアジサイを見ています。
☆ピンク色のテマリ
☆不安定な半八重咲き多花
☆絞り多花
☆白花など


これから有望と思われるアジサイ

城ヶ崎海岸
八重咲き:磯笛を販売希望の方はご連絡ください。多量の挿し穂も可能です。
ピンク色のテマリ咲き:林の中に生えていたが、食堂の駐車場近くなので園芸種の可能性もある。
多花:一つの花房に20以上の装飾花が付くと、遠くから見ても華やかな株となります。
絞り咲き多花:白い線がほとんどのガクに入り装飾花が多い株は、見ごたえがあります。

東伊豆
二重咲き:
二重咲き白花:
多花:
南伊豆
半八重咲き多花:葉と花はヤマアジサイの大きさ。切り花に面白いかも!
大輪:南伊豆では装飾花の直径が8センチ以上の株が多い。
トイ咲き:ガクが内側に折れ、動きのある花型。


自生地の写真
伊豆半島のアジサイ
自生地の写真
城ヶ崎海岸のガクアジサイ
伊豆高原花の公園
アジサイコレクション
アジサイの故郷
八幡野とアジサイ
神奈川県西部のアジサイ
ヤマアジサイと交雑種
英語のHP
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413-0232 静岡県伊東市八幡野1156  E−mail:izu@izu.fm  Fax:0557−54−1478
電話でのお問い合わせは、伊豆オルゴール館(0557−53−0900)の平澤 哲(ひらさわてつ)まで